先週の21日(水)は、久喜市議会11月定例会の最終日でした。
この日は、懸案だった久喜市自治基本条例の採決がありました。この条例は、久喜市のまちづくりや市民参加、市民と行政の関係などの基本を定める条例です。
21日の採決に先立って13日に行われた所管する総務財政市民常任委員会では、特に「市民」の定義や市民参加の適否などが議論となり、最大会派「飛翔」からこの部分などを修正する修正案が提出され可決しました。可否は同数でしたので、井上委員長の采配で「可決」に決しました。
私は、この委員会では委員外議員でありながらも委員長に指名をいただき、「議会の責務」に大きな疑念を頂いていたので、繰り返し質疑をしました。
私の質疑に対しては、答弁が行き詰り、度々、休憩を挟んでの答弁となりました。その結果、私が質疑の中で指摘した点については、担当部長から条例施行後に改めて他の条例で設ける推進委員会で見直しを前提に議論をするということでしたので了解しました。
21日の本会議での採決では、久喜市自治基本条例の採決前に委員会で修正案が可決したことから、”委員会修正案”が委員長から委員長報告として報告され、提案されました。
委員会で修正案が可決すると、本会議では、提案者の手を離れて委員会自体が提案した修正案となりますので、委員長または副委員長が案を説明し質疑に答弁をすることになります。通常の委員長報告のように、審査の経過や採決の結果報告だけに責任を持つものとは扱いが異なります。
もちろん、本会議で提案者が委員長の答弁を助けることはできますが、提案者が本会議で説明や答弁をする場合は、委員会で修正案を提案せずに本会議で提案をする方法をとります。
そして、この日の久喜市自治基本条例「委員会修正案」には、私を含めて数人が質疑を行いました。
私も最後に2点を指摘する質疑をしました。1つは、修正案は事業者を含めない概念に修正するはずが、例規上の表現が通常のそれとは違い含める表現になっていたこと。答弁は、この指摘を認めました。
2つ目は、修正案のように原案を直すと「公共サービスを受ける権利は、公共の福祉のために活用する責務を負う」となり、修正案を提案した趣旨と修正点のつじつまが合わずに逆に権利・義務のバランスを欠くということです。答弁では、「公共サービスは、市民の良識で受けてもらいたい」ということでしたが、それであればなおさら「公共の福祉のために活用する」という責務は不要なはずでした。
以上のことから、私はこの委員会修正案に反対し、本会議で賛成したのは最大会派の「飛翔」の皆さんだけだったので賛成少数で否決になりました。ただ、委員会での議論や否決にはなったものの委員会修正案提案に端を発した様々な角度からの議論は、問題を掘り下げて思考することを助け、論点を明確にして議案(条例案)全体を精査する上で、多くの議員にとって良い機会になったと感じています。
また、本会議では原案の他に上記の委員会修正案と本会議への議員提出修正案がありました。これは、住民投票を常設型にして一定の要件を満たした場合には、市長に住民投票の実施を義務付けるものです。
私は、住民投票の必要性は理解していますが、常設型として行政執行者に実施を義務づけるのは、反対です。憲法論で言えば、第95条では特別法の規定があり住民自治に重点を置いていますが、特別法の発議権までを住民に認めているものではないことと第93条第1項が議会を必置機関としていることのバランスから考えると、住民投票を必ずしも常設型にする必要性は認められないと考えているからです。
また、アリストテレスに依拠する現代のコミュニタリアニズムの視点から思考すると、必ずしも住民投票を常設型にすることが正しいものとは言えないと考えるからです。
明日は、久喜市議会の活性化を検討・協議する「議会運営等検討委員会」が市役所で開催されます。